人と人 つながりの物語 コープデリグループの組合員数は約520万人。組合員の皆さんの数だけ、物語がある。その物語を毎月一つお届けしていきます。描いているのは皆さんのくらしとコープデリの接点。あなたの物語はどんな物語ですか。人と人 つながりの物語

エピソード24優しさの連鎖

2022年5月19日 UP

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エピソード24のイラスト

コープに入職して10年目の谷野梓たにのあずささんは、6歳と3歳・2人の息子の母親であり、2021年5月に育児休職から復帰、コープデリ入間センター(埼玉県)で宅配の配達の仕事をしている。

留守のお宅には静かに・こまやかにを心がけ、お会いできる場合は組合員の皆さんの声色・顔色をしっかりと見て、特にコロナ禍はマスクで互いの表情が見えづらい中で、きちんと自分の心が伝わる配達を意識している。

「この方はいつも通り元気かな?って気にかけています。配達のとき少しお話をしていると、だんだん顔色が明るくなる方もいるんです。そういうときはとってもうれしい」と谷野さん。あとは、できるだけ毎週『担当者ニュース』を書くこと。おすすめの商品やお知らせを掲載することもあるが、できるだけ自分の体験として伝えることを大切にしている。1月には家の近くの店舗で、息子たちとフードドライブ※1に食品を寄付したことを記事にした。

フードドライブとは、食品を指定のボックスを通してフードバンク※2に寄付し、困っている人や施設へ届ける活動だ。

「違う部署で別の仕事をしている篠原さんという方が『コープデリの抽選で当たったカップ麺をフードドライブに寄付して“恩送り”をしてきました!』って書いていたのを目にしたんです。『恩送り』って良い言葉だなって思った。私の家にもちょうど年末年始にいただいたコーヒーやおそばなどがあったので、コープのお店に持って行き、設置されたボックスに息子たちが寄付するところを写真に撮って、ニュースの記事にしました」

篠原さんから谷野さんへ、“自分が受けた幸運を、見知らぬ誰かにもおすそ分けしたい”という優しい気持ちが連鎖した。2人ともコープの職員だが、全然違う場所で働いている。それでも心がつながり、優しさが伝播でんぱすることもあるのだ。

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「フードドライブのことは過去のニュースでお知らせしたことはありました。実際に自分がやってみると、“この食べ物が必要な誰かのもとに届いて、家庭がぱっと明るくなるといいな”って、よりリアルに思いをせられた」

谷野さんは自分が書いたニュースが、誰かに伝わるようにと願いを込めた。一生懸命に書いた。

「コープで働き始めたのは、たまたま、ときどき自分がコープのお店へ行っていたなじみから。気軽な動機でした。でも実際に自分が職員になって働いてみたら、たくさん素敵な取り組みや活動をしていて、コープのことがとても好きになったんです。そのさまざまな活動を、私はこれからもお伝えしながら仕事をしていきたい。

上の息子は家でニュースを書くのを手伝おうとしてくれたり、昼間幼稚園の前をトラックで運転して通ると『今日ママ通ったよね』って知ってるんです。まだどんな内容かはたぶんわかっていないけれど、『僕もコープさんで仕事したい』なんて言ってくれているんですよ。

配達先で会う組合員の皆さんに『ニュース読んだよ』とか、『お父さんも一緒に読んでるよ』なんて言われるととてもうれしい。毎週毎週お会いするうちに、皆さんの表情が少しずつやわらかくなっていく。そんな仕事を続けていきたいです」と幸せそうな笑顔で語った。

谷野さんの仕事を支えるのはコープの良さを伝えたいという情熱と、日々笑顔を交わす人々だ。

※1・2 家庭で余っている賞味期限が十分に残った食べ物を持ち寄り、寄付する活動(一部地域で実施)。フードドライブなどで集まった食品を、さまざまな理由で食べるものに不自由している方々に提供する活動及びその活動を行う団体をフードバンクという

illustration:Maiko Dake

※このお話は、実際にあったコープに関わる人と人との交流を取材し、物語にしています。登場する人物の名前は仮名の場合があります。

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