人と人 つながりの物語 コープデリグループの組合員数は約500万人。組合員の皆さんの数だけ、物語がある。その物語を毎月一つお届けしていきます。描いているのは皆さんのくらしとコープデリの接点。あなたの物語はどんな物語ですか。人と人 つながりの物語

エピソード21いばらき愛のミールキット

2022年1月20日 UP

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エピソード21のイラスト

今回は宅配のミールキット※1、「茨城県産レンコンを使った鶏とレンコンの甘辛炒め」のお話。

遠藤由起子さんが家庭を持ち、茨城県で暮らし始めて14年が経つ。北海道で生まれ、父親の仕事の都合で青森、東京と何度も引っ越した。高校生のとき、両親が茨城に家を建てて、それ以来、茨城が故郷に。親の代からコープの組合員だ。子どもは2人、高校生と小学生。

「コープデリ藤代センターが家から近いんです。当初から勉強会があると参加したり、産地見学に行ったりはしていました。3年ちょっと前、知人に声をかけられたのがきっかけで、ブロック委員※2になりました。ずっと専業主婦だったから、社会とつながりたかった。ブロック委員として一緒に活動している方々は、はりあいのある仲間。勉強会をしたり、月に1回発行するニュースを一緒に作ったり、ときには子育ての話をしています。

例えば、SDGsエスディージーズ※3のことを、子どもたちも学校で学んで来るんです。私も活動の中で学んでいるから一緒になって話ができたり、世界や社会で起きていることを、自分が食べているものと結び付けて考えたり、いろいろなことを考えられるようになりました。本当に私、活動していて良かったですよ」
いきいきとした笑顔で遠藤さんは語る。


ミールキットの「鶏とレンコンの甘辛炒め」誕生はこういうことから始まった。2020年冬のある日、遠藤さんたちは「茨城県らしいオリジナルのレシピを考えてくれませんか?」とコープの職員から言われた。いばらきコープオリジナルのミールキットを作るという計画だった。
「『茨城県らしい』って言われて、やっぱりれんこんを使ったメニューがいいなって思いました。前にコープの産地見学でれんこん農家さんをお訪ねしたんです。仲間に関西出身の方がいて、『ほとんどれんこんを食べない』って言ったんですよ。それが衝撃的で。私にとっては、じゃがいも・にんじん・たまねぎ・れんこんという感じで常備野菜みたいなもの。そのときに農家さんが作ってくださったれんこんカレーがとってもおいしかった。すりおろしてハンバーグに混ぜてもふわふわになっておいしいですしね」

遠藤さんはいろいろ考えて、れんこんを主役にした料理の写真とレシピを提出した。
「子どもでもしっかり食べられる味付けの、ボリュームのあるメニューを考えたんです」

その後、そんなことも忘れていたころ、ミールキットの新商品の試食をして意見をほしいと言われた。その新商品が「鶏とレンコンの甘辛炒め」だったのである。仲間に「これ、遠藤さんのレシピよ」と言われてびっくりした。
「商品化って本当に手間と時間がかかるものなんだなぁと思いました。2度の試食を経て、最終的にはれんこんの厚みとレシピの書き方が少し変わったのかな? おいしく再現していただきました」

いばらきコープは2021年10月に50周年を迎え、その記念にミールキットが発売された。遠藤さん考案の「鶏とレンコンの甘辛炒め」と、「〔茨城ご当地麺〕甘辛スタミナラーメン(冷やし)」の2品だ。
「夫も娘も『すごいね』ってほめてくれました。用意するものは油だけ、調理時間は10分です。コープは組合員さんの声でできています。それってすごいことなんだなって思います」

こうして愛がいっぱいに詰まった新しいミールキットが誕生した。

エピソード21のイラスト

※1 カット済の食材や調味料がセットになって短時間で簡単に一品が作れるコープデリ宅配オリジナルの料理キット

※2 組合員の皆さんや地域の方々の多彩な参加の場が広がるよう、地域の活動をコーディネートする組合員

※3 2030年までに持続可能でより良い世界の実現を目指す国際目標

illustration:Maiko Dake

※このお話は、実際にあったコープに関わる人と人との交流を取材し、物語にしています。登場する人物の名前は仮名の場合があります。

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