福島第一原子力発電所事故に伴うALPS処理水の海洋放出についてお知らせ

2023年8月29日

東京電力福島第一原発の処理水(ALPS処理水)の海洋への放出が2023年8月24日より開始されました。コープデリグループは、これまで通り福島県産品を含む国産の農水畜産物を積極的に取り扱うとともに、この件について以下のように考えます。

1.ALPS処理水の海洋放出について、関係者の理解なしにはいかなる処分も行わないという政府と東京電力と地元漁業者の約束を反故にしての海洋放出実施について、不誠実な態度であり、きわめて遺憾です。

2.政府と東京電力は、ALPS処理水の海洋放出後の継続的モニタリングの強化と積極的な情報公開に加え、風評被害対策などを、国民並びに海外の関係者に対し丁寧にコミュニケーションし、理解を広げる努力を最大限行うべきだと考えます。

3.ALPS処理水の海洋放出は、少なくとも今後30年は続くといわれています。風評被害が出ることがあれば、これまでの震災復興の努力を無駄にしかねません。政府と東京電力には、風評被害と考えられる事柄や事故・トラブル等が発生した場合には、速やかな事態の収束および十分な保障を強く求めます。

4.原子力発電については、安全性への懸念や放射性廃棄物の最終処分、コスト負担の問題について解決の見通しがたっておらず、いまだ活用を進める条件は整っていません。改めて政府に対して原子力発電に頼らないエネルギー政策への転換を求めます。